ユーザー独自通貨とスマートプロパティ

ユーザー独自通貨(user currency/asset)

ユーザー独自通貨とは個人・団体でだれでも通貨・コインを発行できるということを意味します。これには大きく二つの利点があります。

一つ目は、新たな資金調達な方法になるということです。これはすでに実際に行われていることですが、最初に行われた例として2014年4月にOmni(Mastercoin)上に、ビットコイン2.0プロジェクトの一つであるMaidSafe用の通貨であるMaidSafeCoinが発行・販売され、約6億円の資金調達が行われました。従来の資金調達と異なるのは、誰でも簡単に少額であってもプロジェクトに投資できる点、投資により得られたコインは将来のプロジェクトで利用できる点、コインは取引所で交換できるため換金していつでも投資を「キャンセル」または購入して途中から参加できるという点、資金調達を募る側としては仲介者がいないため迅速に資金調達ができる点、などが考えられます。

二つ目は、あらゆる資産を仮想通貨で表現することでどんな資産でも迅速に交換できるようになる、という点です。これは「ユーザー」独自通貨に限らず、例えば日本円を表す仮想通貨であったり、小麦を表す仮想通貨であったり、債券を表す仮想通貨かもしれません。あらゆるものを「コイン」として表現することで即時にどんなものでも交換が可能となります。実際の商品がお互いの手元に到着するにはタイムラグがどうしても発生してしまいますが、あらゆる価値を瞬時に交換できるという点で未来の究極の物々交換のかたちといってもいいかもしれません。

Currency(通貨)とAsset(資産、アセット)について

ビットコイン2.0の世界では、currencyとassetという言葉が用いられます。元々の意味としては、assetは資産、つまり価値あるものすべてを指すと考えられ、currencyはassetの中でも特に交換の媒体(medium of exchange)となるもの、つまり日本円やドル、ビットコインなどそれ自体には価値のないものと考えられます。

実際にははっきりとして区別して使用されているわけではありませんが、一つのビットコイン2.0プロジェクトに着目したとき、ビットコイン2.0ネットワーク内の基軸通貨をcurrencyと呼び(RippleにおけるXRP、CounterpartyにおけるXCP等)、ユーザー独自通貨をasset(RippleにおけるIOU、CounterpartyにおけるStorjcoin X・Swarm・Gems等)と呼ぶ傾向があります。先に述べたようにassetは普遍的に価値をあらわすのに対し、currencyは限定的な言葉であるため、ユーザー独自通貨のことはassetと呼ぶのがより適切であると思われます。

スマートプロパティ(smart property)

ユーザー独自通貨で述べてきたような「コイン」の一形態としてスマートプロパティがあります。これはプロパティ、つまり所有権をコインであらわしたものです。単なるプロパティではなく「スマートな」プロパティであるため、スマートプロパティを行使するということはスマートコントラクトを実行するということを意味します。

スマートコントラクトのページで述べているようなレンタカーにスマートコントラクトを適用した例でいえば、実際には車の所有権、つまりスマートプロパティをコインで表すことになります。当然、これは取引所で交換可能ですので、だれにでも迅速に低コストで所有権を売買できるということになります。

なお、スマートプロパティは車などの実物の所有権だけでなく、著作権や特許などの目に見えないものも含まれると考えられます。

最終更新日: 2016年03月20日

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