Megacoin / メガコイン

Megacoinは、ニュージーランドのクラウドストレージサービスMEGAをイメージして作られたと思われるアルトコインです。開発者は匿名ですが、MEGAの創業者であるキム・ドットコム(Kim Dotcom)氏をもじったと思われる、Dr. Kimotoを名乗っています。キム・ドットコム自体はMegacoinへの関与を否定していますが、真相は定かではありません。

仕組み的にはライトコインのクローンですが、非常に多くのアルトコインで採用されることになる「Kimoto Gravity Well」というdifficulty調整方法を発明、最初に導入したコインとして有名です。

仕様・仕組み

コイン名 Megacoin
公開日 2013-05-25
システム Proof of Work
アルゴリズム Scrypt
コイン発行上限 42,000,000MEC
ブロック報酬(開始時) 500
ブロック報酬半減期 21,000ブロック(最初の5ヶ月、約1ヶ月毎) 420,000ブロック以降約2年毎
ブロック生成間隔 約2.5分
Difficulty調整 1ブロック毎 Kimoto Gravity Well

仕組みはLitecoinとほとんど同じですが、Difficulty調整がKimoto Gravity Well(KGW)と呼ばれる特殊な方法で1ブロック毎に行われるのが最大の特徴です。ブロック報酬が初期に極端に高いのも特徴です。

Kimoto Gravity Well(KGW)

そもそもKGWが発明された背景には「multipool」の問題があります。multipoolとは、最も利益率の高いコインを複数のコインから選択して採掘するマイニングプールのことです。multipoolでは、difficultyが相対的に低いコインを大量の採掘者が集中して採掘することになります。しかし、採掘を続けるとdifficultyが大きく上昇し利益率が低くなるため、他のコインの採掘に移ることになります。これにより元のコインでは、difficultyが高いのにも関わらず採掘者が少ない状態になるため、残された採掘者がブロックを発見するのに多大な時間がかかることになります。これは採掘者が報酬を得るのに時間がかかるという問題だけではなく、取引の認証にも非常に時間がかかるということを意味し、コインの価値自体を大きく下げる原因となります。

このmultipool対策として発明されたのがKimoto Gravity Wellです。1ブロック毎にdifficultyが調整されるのが特徴ですが、以下のような非常に複雑な式がdifficulty調整に用いられます。

KGW = 1 + (0.7084 * (PastBlocksMass/144)^(-1.228))

このKGWという値を用いることにより、直前の数百~数千ブロック(Megacoinの場合、最小144ブロックから最大4032ブロックの間で変動)を参照して1ブロック毎にdifficulty調整が行われます。なお、Bitcoinの場合は、単純に直前の2016ブロックにおける平均ハッシュレートからdifficulty調整が行われます。詳細な技術的情報は以下が参考になると思われます。

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最終更新日: 2016年03月24日

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