ビットコインの財布には、デスクトップウォレット(PC上の財布)、ウェブウォレット(Web上の財布)、モバイルウォレット(スマートフォン上の財布)、ペーパーウォレット(紙に印刷された財布)、ハードウェアウォレット(専用財布端末)等の様々な形式があります。
各形式でセキュリティの高さや利便性が異なります。普段使用する小額を保管するのは、デスクトップウォレットまたはモバイルウォレット、長期的な大金の保管にはオフライン環境下のデスクトップウォレット、ペーパーウォレット、ハードウェアウォレットがおすすめです。
各保管方法における詳細なセキュリティやリスクについては以下のページをご確認ください。
自分のコンピュータ上にインストールしてローカル環境で管理できるサイフです。手軽に使用することが可能であり、なおかつ高機能である点やウェブウォレットよりもセキュリティに優れているのが利点ですが、最初のインストール・設定等が面倒なことが欠点です。
ただし、PCが故障してビットコインが取り出せなくなったり、ウイルス感染やハッキングを受けて盗まれる恐れがありますので、バックアップやセキュリティ設定等にも気を使いましょう。
通常のインターネットに接続したPCはセキュリティ面で不安があるため、長期にわたって大金を保管する用途であれば、オフライン環境下のPCに保存するのがおすすめです。
ソフト名 | 日本語 | 対応OS | 必要ソフト | 解説 |
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対応 | Win/Mac/Linux | - | 解説 |
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対応 | Win/Mac/Linux | - | 解説 |
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対応 | Win/Mac/Linux | - | 解説 |
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非対応 | Win/Mac/Linux | Bitcoin Core | - |
公式ソフトはBitcoin Core(旧Bitcoin-Qt)ですが、使用時に莫大な量のブロックチェーンをすべてダウンロードする必要があるため、特に初回起動時は利用までに数日かかってしまい、その後も起動毎にいちいちダウンロードしなければならない欠点があります。一方でElectrum、Copayなどの軽量版もでています。こちらは、Bitcoin Coreとは異なり、外部サーバーのブロックチェーンを参照する形式のため、インストール後すぐに使用開始でき人気が高いです。
Electrumが最も多機能かつ軽量で古くからのソフトなので、通常はElectrumがおすすめです。
Copayは、マルチシグネチャアドレスを作成可能で、モバイルウォレットとしても利用できる分かりやすい単純なインターフェイスのウォレットです。
mSIGNAは、マルチシグネチャに標準対応しており、最もセキュリティの高いウォレットと言えますが、まだベータ版で説明書が不足している上に独自のウォレット構造で初心者には分かりにくいのが欠点です。
各ウォレットソフトの細かい機能や仕様の比較解説はこちらをご覧ください。
口座開設・設定が簡単でどのコンピュータからもアクセスが出来るのが長所です。しかし、基本的にセキュリティ面はサイト管理者に一任されるため、信用できるサイトを選ぶことが重要です。
第三者にサイトがハッキングされ盗難されたり、一時的にサイトに接続できなくなった場合利用できなくなる可能性もあるので、小銭入れの感覚で利用すべきで失って困る額のビットコインを管理するのにはおすすめしません。
サービスによってはデスクトップウォレットやモバイルウォレットを提供している場合もあります。
サイト名 | 日本語 | 特徴 | 解説 |
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未対応 | ウェブウォレットの最大手 | 解説 |
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非対応 | 豊富な他サービスとの連携 | - |
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非対応 | ビットコインの価格固定サービス | - |
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非対応 | マルチシグネチャウォレット | - |
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非対応 | マルチシグネチャウォレット | - |
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非対応 | デビットカードとの連携 | - |
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非対応 | 便利なモバイルアプリ | - |
様々なウォレットサービスを提供しているサイトがありますが、どれも欠点があり現在ウェブウォレットとしておすすめできるところはありません。利用者としては、最も歴史が古いBlockchain.com(旧Blockchain.info)が多いと思われます。その他にも最近ではセキュリティの高さをうたっているウェブウォレットが多く登場しておりますが、そもそも多額のビットコインはウェブウォレットに保管しておくべきではないと思われます。概要は以下の通りです。
Coinbaseは、アメリカの口座があれば直接ビットコインに両替できたり、決済サービス等が揃っているのが便利です。
Coinapultは、価格変動の大きいビットコインの価値を「ロック」できるのが特徴です。ロックすることにより、例えば「100ドル」など常に一定の通貨額のビットコイン量を保有することが可能です。
マルチシグネチャ型のBitGo、GreenAddressなど、セキュリティに主眼を置いたウォレットも多く登場しています。
Xapoは、ビットコインのデビットカードと連携している点で便利です。
Airbitzはスマートフォンのウォレットアプリですが、暗号化した秘密鍵のバックアップをP2Pクラウドサーバー上に保管しており、近くのビットコイン決済対応店(日本は未対応)を検索できる便利な機能等が特徴です。
iPhoneやAndroid上のアプリとして動作するサイフです。QRコードが利用できる点や持ち運びができる点で、実際の店舗利用には非常に便利です。インターネットに接続せずオフライン環境のウォレットとして使用する場合を除いて、一般にウェブウォレットよりは安全だと考えられるものの、それでもセキュリティ面では不安があるため、多額のビットコインの管理にはおすすめしません。
なお、端末上にビットコインを保管せず外部サイト上にビットコインを保管するアプリや、マルチシグネチャにより秘密鍵の一部を第三者に渡す形式のアプリ、その他秘密鍵がスマートフォン以外の場所に保存されているウォレットはウェブウォレットに分類しています。
アプリ名 | 日本語 | Android | iPhone | 解説 |
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対応(Android) | 対応 | 対応 | 解説 |
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対応(iOS) | 対応 | 対応 | 解説 |
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対応 | 対応 | 非対応 | - |
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対応 | 対応 | 対応 | 解説 |
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対応 | 対応 | 非対応 | - |
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非対応 | 対応 | 対応 | - |
iOSはbreadwalletまたはCopay、AndroidはMyceliumまたはCopayがおすすめです。
その他にも最古のAndroidウォレットで信頼度の高いBitcoin Walletや、ビットコイン以外の仮想通貨もまとめて保管できるCoinomiなどがあります。
アドレスと秘密鍵を印刷することにより、紙ベースで保管する方法です。通常、長期の保管が主目的であり、最も安全な管理方法の一つです。使用することももちろんできますが、一度ペーパーウォレットから引き出した場合、セキュリティ上同じペーパーウォレット(アドレス)は使用できません。安全性を重視かつ頻繁に使用したい場合は、Electrum等のデスクトップウォレットのコールドストレージ機能を利用したり、ハードウェアウォレットを購入することをおすすめします。
ペーパーウォレットの作成プログラム自体のハッキング・改変等リスクやウイルス感染したコンピュータ上で作成すると盗難リスクが生まれるため、100%安全というわけでありません。
また、紙や印字の劣化により秘密鍵が読み取れなくなるリスクも存在しているので、長期保管時には直射日光や高温多湿の環境を避けるなどして十分注意しましょう。
具体的な作成手順についてはこちらをご覧ください。
専用の端末にビットコインを保管する方法です。基本的には長期的な保管用であり、オフライン環境下で保存することが可能であるため、ペーパーウォレットと並んでセキュリティに優れています。パスワードその他認証システムによって厳重に保護されているため、ペーパーウォレットよりも安全であるとも考えられます。PCやスマホに接続すれば簡単に使用できる利便性も備えています。
バックアップを確実にとっておけば端末が故障したり開発が停止してもビットコインを紛失することはありませんが、本体価格が高額で故障リスクもあることや各種操作がやや面倒なことなどが欠点といえます。
名称 | 日本語 | 備考 |
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対応 | - |
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対応 | 公式代理店一覧 |
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非対応 | 公式代理店一覧 |
海外製ですが日本でも輸入されて販売されています。配送トラブルや輸送日数のリスクはあるものの、公式から直接購入するのが最も安全です。お金を直接保管するという商品の性格上、可能な限り公式から、国内販売の場合は少なくとも販売店について十分調査した上で信頼できる公式販売代理店のみから購入することをおすすめします。
端末本体の日本語化はいずれもされていませんが、TrezorやLedgerは公式ウォレットソフトの翻訳がされています。国内公式販売代理店では以下のように各製品の詳細ページや日本語マニュアルも公開されているので参考にしてください。
最終更新日: 2021年10月21日
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