アルトコイン(または、オルトコイン)とは、alternative coinの略(=altcoin)で、直訳で「(Bitcoinの)代わりとなるコイン」という意味です。一般的にビットコイン以外の仮想通貨(暗号通貨)のことをアルトコインと呼びます。日々多くのコインが誕生していますが、主なものを以下に示します。
なお、通貨としての機能を主目的として開発されたコインのみを本ページに掲載しています。通貨以外に機能を持たせることが主目的であるプロジェクトについては、ビットコイン2.0のページを参照してください。
コイン名 | 通貨単位 | 公開日 | アルゴリズム | システム |
---|---|---|---|---|
![]() |
BTC | 2009-01-03 | SHA-256 | PoW |
![]() |
LTC | 2011-10-07 | Scrypt | PoW |
![]() |
DOGE | 2013-12-08 | Scrypt | PoW |
![]() |
MONA | 2014-01-01 | Lyra2REv2 | PoW |
![]() |
DASH | 2014-01-18 | X11 | PoW |
![]() |
XMR | 2014-04-18 | CryptoNight | PoW |
![]() |
PPC | 2012-08-19 | SHA-256 | PoW/PoS |
その他のコイン | - | - | - | - |
どのアルトコインも公式サイトで公開されています。Bitcoinの公式ウォレットであるBitcoin Core(旧Bitcoin-Qt)の改良版がほとんどですが、ElectrumベースのElectrum Litecoin、MultibitベースのMultidogeなど、一部のコインでは他のビットコインのウォレットをもとにしたものも存在します。
ビットコインのソースコードを元にしていないビットコイン2.0等のウォレットは基本的に独自のウォレットを公開しています。
主に上記のような取引所があります。ほとんどの場合、各アルトコインの公式サイトに取扱っている取引所へのリンクが掲載されていますので、公式サイトも参照してください。
一部の取引所では現金の入金も可能ですが、ビットコインとの交換で入手するのが最も一般的といえます。
採掘でも入手できますが、電気代の高い日本では利益を出すのは難しいといえます。採掘については、他サイトでも多くの情報があるほか、当サイトの採掘のページも参照してください。
主にProof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)とProof of Stake(プルーフ・オブ・ステーク)があります。いずれもコンピュータが計算を行うことにより、取引の承認作業を行うというセキュリティシステムですが、細かい仕組みについて説明すると長くなるので、ここでは簡単な違いを説明します。
Proof of Workは、BitcoinやLitecoinなどのコインで採用されており、コンピュータの演算能力が高ければ高いほど多くのコインを採掘できる仕組みです。
一方で、Proof of Stakeは、Peercoinなどのコインで採用されており、stake(出資額、出資比率)という単語が表すように、コインを多く、もしくは長く持っているほど多くのコインを採掘(「鋳造(minting, forge)」とも)できる仕組みとなっています。そのため、単一のグループが演算能力に物を言わせて51%攻撃(コイン偽造)ができるProof of Workに比べ、セキュリティ上のリスクが低いのが主な利点です(ただし、万が一51%攻撃が行われた際のリスクはより高い)。また、PoWと比べエネルギー消費量が非常に少ないのも大きな利点です。実際の仕組みは違いますが、コインが増えるイメージは銀行等の利子に近いもので、一定期間コインを保有していると、鋳造を行うことができます。
Proof of Stakeはその性質上、初期のコイン配布方法を別に考えなければならず、結果として最初のコイン配布にはProof of Workを採用し、その後徐々にProof of Stakeに切り替えていく、という併用型の暗号通貨が多くなっています。
Proof of Workで使われているアルゴリズムのことです。BitcoinではSHA-256というハッシュ関数が利用され、LitecoinではScryptというハッシュ関数が利用されています。ハッシュ関数についての説明は長文となってしまうため、ここでは省略します。実際的には、アルゴリズムの違いによって採掘方法が変わってきます。
SHA-256やScryptなど多くの暗号通貨で採用されているものはASIC(採掘専用ハードウェア)が開発されていますが、その他のアルゴリズムではGPUやCPUなどのツールのみでしか採掘できないものもあります。
また、アルゴリズムによって採掘による消費電力も異なります(ScryptよりもX11のほうが消費電力が小さい等)。
各アルゴリズムについての詳細な説明は、それぞれのアルトコインの個別ページを参照してください。
通貨の総発行量のことです。BitcoinやLitecoinのように発行量に上限があるデフレ通貨と、PeercoinやDogecoinのように発行量に上限のないインフレ通貨の、大きく二つに分類されます。
一つのブロックを採掘した時に採掘者が報酬として得られる新規に発行される通貨の量のことです。これはそのまま通貨の発行速度、インフレ率に直結しています。
通貨の価値低下を防ぐため、Bitcoinをはじめとしてほとんどの暗号通貨は、徐々に通貨発行量が少なくなっていく形式をとっています。また、さらにいえば一定期間ごとに通貨発行量が半減する形式が多く、そのような暗号通貨にはブロック報酬の半減期(halving time)が定められています。
1つのブロックがブロックチェーンに組み込まれるまでの時間で、これはそのまま取引の承認完了時間となっています。よくビットコインの取引時間は約10分と言われますが、それはこのブロック生成間隔が約10分に設定されているためです。ビットコインではセキュリティ上、一般的には続く5つのブロック、つまり計6つのブロックが承認(確認)された後に取引が完全に完了したとみなします(後に続くブロックチェーンが長くなるほど取引の改ざんが難しくなるため)。
一見、ブロック生成間隔が短いほど取引時間も短くなるので良いように思えますが、短くなるとセキュリティレベルが低くなることやブロックチェーンのサイズが大きくなるという欠点もあると言われています。
Difficulty(採掘難易度)の調整方法です。基本的に前のブロックを発見するまでの時間、言い換えれば採掘に投入されたコンピュータの計算速度によって一ブロック毎~数千ブロック毎に調整されます。アルトコインの場合、ある一つのコインに大量の採掘マシンを投入してDifficultyが上昇したら別のアルトコインに移る行為(元のアルトコインはDifficultyが高くなったままなので、採掘の成功に非常に長い時間がかかり取引が承認されない)等の諸問題を解決するために様々な調整方法が開発されました。
仕組みについては複雑なので省略しますが、DASHのDark Gravity Wave、MegacoinのKimoto Gravity Well、DigibyteのDigiShieldなどが開発されています。
最終更新日: 2017年05月22日
ゲスト(匿名)としての投稿の場合は、任意のメールアドレス(非公開、123@456.com等ランダムな文字列でも可)の入力も可能です。SNS等を利用してログインした場合には、自分の投稿を編集することができます。