Ripple / リップル

Rippleは、Ripple社(旧Ripple Labs、Opencoin)によって開発された決済プロトコルです。

分散型のシステムでありながら、Ripple社が多くのXRP(Ripple内の基軸仮想通貨)を保有していたり、利用者には本人確認が必要であったり、実質的にRipple社が中央機関的な役割を果たしています。

ビットコインなどよりもコントロールしやすいという点を生かして、既存の金融機関等を主にターゲットとしており、世界の銀行と提携を行ったり、国際決済サービスであるEarthportと提携したり、決済システムへのRippleの導入を進めています。

仕様・仕組み

名称 Ripple
公開日 2013-09-26
システム Ripple Consensus
コイン発行上限 100,000,000,000XRP

コンセンサス、ゲートウェイ、IOU等独自のコンセプトを採用し、運用されています。Rippleプロジェクト自体はBitcoinよりも古く2004年から始まったとされます。開発チームは、Rippleネットワーク内であらゆる価値と交換できるようにすることが主目的の決済プロトコル又は価値交換プラットフォームとうたっています。

Rippleではビットコインと同様、取引記録の台帳により各使用者の残高を管理していますが、その台帳は「ブロックチェーン」ではなく、より広義の意味を持つ「分散型台帳(distributed ledger)」と呼ばれています。

この分散型台帳では、マイニングというかたちのコンピューターの計算による取引の承認を行うのではなく、一部の承認者(validator)による投票で承認が行われ、このプロセスはビットコインのプルーフ・オブ・ワークに対し、コンセンサス(consensus)と呼ばれます。コンセンサスでは、80%以上の承認者が有効と判定した取引のみを有効なものと判断し台帳に記録します。この仕組みにより、ビットコインのマイニングのように電気を消費する必要がなく、数秒以内という非常に速い取引承認を可能にしています。

承認者のリストはUNL(ユニークノードリスト)と呼ばれます。UNLのうちの80%の承認を受けて取引が完了するというわけです。UNL内の各承認者はお互いを承認者として許可することでネットワークを形成しており、許可されなかった承認者はネットワークから除外されることになります。

Rippleの利用者・ユーザーはUNLを自分で自由に選ぶことができますが、基本的にはRipple社が既定のものとして指定しているUNLを選びます。これは、自分で勝手にUNLを選ぶと、Rippleネットワークから正しい取引と認識されなくなる恐れがあるためです。例えばRipple社とは別の団体が複数の承認者を立ち上げ別個のUNLを形成してそれをユーザーが支持することも有り得ますが、その場合、取引台帳は分岐(フォーク)することになりRippleとは分断された「別のRipple」ができることになります。

従来の中央集権的なシステムとは違い、管理者がいなくなってもネットワークは継続されていくので、プロトコル上管理主体は必ずしも必要ではないと言えますが、現在、RippleネットワークのメインのUNL、つまり取引の承認者はほとんどRipple社から構成され、かつ指定されており、実態としてはRipple社が管理主体となっています。(ビットコインとは違い、承認者になるインセンティブがほとんどなく、承認者同士でお互いを許可することが前提となるため、より中央集権的であり管理主体を生みやすい、あるいは承認者自体が管理主体である仕組みであると考えられます。)

ゲートウェイとIOU

ゲートウェイとはRippleネットワーク内において銀行のような役割を果たす人・団体のことです。ゲートウェイはユーザーから資産(日本円、アメリカドル、ビットコイン等)を預かると、それに対応するIOUと呼ばれる借用証書を発行します。IOUはRippleネットワーク内でその元となる資産を表すため、IOUというかたちで日本円、アメリカドル、ビットコインといった通貨を瞬時に送金することが可能になります。Ripple内には分散型取引所も実装されているため、通貨ペアでトレードを行うことも可能です。

IOUは各ゲートウェイがそれぞれ発行するものなので、同じ日本円でもゲートウェイAとゲートウェイBが発行する日本円のIOUは本質的に異なります。もしゲートウェイが破産すると、そのゲートウェイが発行したIOUは元の資産に戻すことが非常に難しくなるため、ユーザーは信頼できるゲートウェイを見極める必要があります。

発行者側から見るとIOUというのは自由に発行できるものなので、ドルや円などの既存の通貨のIOUではなく独自通貨をIOUのシステムを利用して発行することも可能となっています。

XRP

XRPはRipple内の基軸通貨であり、IOUとは違いXRP自体が価値を持つため、各ゲートウェイが破綻しても価値がなくなるということはありません。

このXRPは送金や取引所にオーダーを出す際などの手数料として消費されるほか、ブリッジ通貨としても作用し、流通量の少ないマイナーなIOU同士でも、一旦XRPを介することによって流動性が生まれスムーズに交換することができます。

XRPはビットコインネットワーク内におけるBTCにあたる仮想通貨ですが、大半はRipple社が保有しているため、Ripple社によりXRPの価値をコントロールしやすくなっています。

Interledger

InterledgerとはRipple社が開発しているブロックチェーン同士をつなぐプロトコルのことです。Interledger内にはXRPのような内部通貨がなく、いわゆるRippleとは明確に区別されるものです。特にRippleとInterledgerの違いを意識するとき、RippleをRCL(Ripple Consensus Ledger)と呼び、InterledgerをILP(InterLedger Protocl)と呼ぶことがあります。

関連リンク

最終更新日: 2016年03月14日

コメント欄

ゲスト(匿名)としての投稿の場合は、任意のメールアドレス(非公開、123@456.com等ランダムな文字列でも可)の入力も可能です。SNS等を利用してログインした場合には、自分の投稿を編集することができます。

現在、情報提供のコメントや間違いのご指摘コメントに対して独自トークンをお送りする実験企画を実施中です。企画に参加したい場合は、コメントの最後に送付を希望するCounterpartyなどのアドレスを書いてください。(プライバシー保護のため送付後にコメント内のアドレスは削除させていただきます。)